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『若きイノベータ―の挑戦』 変革をもたらす次世代リーダーを紹介

“第3の場”の盛り上がりを、日常の“リアル”に落とし込みたい

秋本可愛

株式会社Join for kaigo 代表取締役
「HEISEI KAIGO LEADERS」運営

Facebook  https://www.facebook.com/HeiseiKaigoLeaders/
 

大学2年の時に足を踏み入れた起業サークルで介護領域へのプロジェクトチームを結成。大学3年時には認知症予防のためのコミュニケーションツールとして制作したフリーペーパーが学生のコンテストで準グランプリを受賞。同時期にデイサービスにてアルバイトを行い、食事・歩行・入浴・排泄介助等の現場業務や営業、夜勤等にも携わる。これらの活動をとおして介護業界へ様々な問題意識を抱くようになり、卒業後、会社を設立し、超高齢社会を創造的に生きる次世代リーダーのコミュニティ「HEISEI KAIGO LEADERS」の運営をスタートし現在に至る。

 

 


「2025年問題」とは?


約800万人と言われる団塊の世代(1947~49年生まれ)の高齢化がすすみ、10年後の「2025年」には3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上という超高齢社会を迎える。そしてこの流れは、65歳以上の高齢者数については2040年ごろまで、75歳以上については2050年ごろまで増加傾向が続くと推定されている。

この現状を捉えて皆さんはどのように考えるだろうか?只々悲観する人、他人事として捉えてしまう人、国策・政治家に依存してしまう、そのような人が多いのではないだろうか?
その中で秋本はこれを真正面から受けとめて“自分事”として捉えて思考し行動を起こしている。


▼取り組み


様々な活動を精力的に行っている秋本ではあるが、HEISEI KAIGO LEADERSの活動軸となっている取り組みは下記2つである。

【KAIGO MY PROJECT】
介護現場の職員、福祉専攻の学生や直接・間接的に介護に関わっている若者(中心は20代)を対象に、約3か月にわたる連続のワークショップを開催している。仕事や日々の生活の中で感じている違和感や問題意識から生まれる想いからプロジェクトをつくります。皆で共有し支え合いながら、それぞれの一歩を共に踏み出すことを応援するプロジェクトだ。

ここで大切にしていることは、問題意識を感じているのはどんな「わたし」が、何を目指すのかということ。プロジェクトはビジョンを実現するための手段で、やることが目的ではありません。と秋本は語る。


【PRESENT】
これは介護に限定せずに(広義にとらえるとすべてがつながるが)介護を中心に様々なテーマを掲げ、立場や役職をこえた様々な世代の人たちが一堂に参加して共に学ぶ場をプロデュースしている。

2025年に向け、私たちは何を学び、どんな力を身につけ、どんな姿で迎えたいか。そんな問いから生まれた「PRESENT」では、日本の未来を考え、学びたいテーマをもとに素敵な講師をゲストに迎え開催している。

これまでのテーマは現場からのイノベーション、ダイアログ(多様な対話)での介護の変革、地域包括ケアの本質を問うなど、それは一概にも若手が興味を示すテーマとは限らない。

「若手を集めるためにイベントをやっているのではなく、自分たちが学びたいという思いありきで企画しています。それが本当に大切だったり、本当に面白いと思っているからです。しかし、そもそも介護現場で働く若手や学生は、そのテーマに関心がないだけでなく、有名な講師を呼んでも知らない人も少なくありません。そんな中どうやって若手を巻き込むかは私たちの課題でもありますが、この場に来て新しい世界に触れることで自分の仕事の面白さや自分の可能性に気付き、学ぶ意欲に繋がるのではないかと思っています」と秋本は語る。


▼第3の場の盛り上がりを日常生活へ?
「ここ数年で介護業界だけで見ても、家、職場や学校ではない“第3の場(コミュニティ)”での取り組みが増え、とても盛り上がっているように感じます。学びの機会やつながりが増えることはとても良いことだと感じる一方で、つくり手として今見つめていきたいと思っているのは、現場との乖離を生んでいないかということです」と語る。

コミュニティ運営の中で、「現場では自分の思いを共有していない。」という声を耳にすることがあるそうだ。「現場では活かされていない素敵な思いがたくさんあるように感じます。今一度、“第3の場”の価値と役割を見つめ、より参加者の日常へと近づけていくことができないか考えていきたいです」と語る。


▼今後のビジョン
「今後についての具体的なビジョンは正直まだ描ききれていないんです。今の取り組みも、その場その場で何が大事かを問いながらつくり、やりながら変え、を繰り返してきただけなので、計画的にやってきたわけではありません。その中で見えてきた価値を改めて見つめ、どう最大化できるか、しっかり考えていきたいと思います」


▼未来を共に創る仲間にむけたメッセージ

「社会や世間的な評価がどうとかではなく、自分がどうありたいのか、その中で何を成していきたいのかを大事にして欲しいです。。そして、もし介護の領域に関心を持ち関わることを望む際は一緒に探究する仲間でありたいなと思います。その際は是非、次世代を共に創り上げていきましょう!」