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働くスタッフ自身が大切にされなければ、人を大切にするケアはできない。

中島 真樹
社会福祉法人キングス・ガーデン東京 理事 ・ 練馬キングス・ガーデン 施設長



理念は普遍的、現場の実践により磨かれていく。
キングス・ガーデンと聞いて、変わった名前だなと思われる方も多いと思います。実はルーツはアメリカにあります。モデルとなった施設はシアトルにあり、当時、名前を「キングス・ガーデン」と言いました。(現在はクリスタ(CRISTA)と改名されています。)
キリストの「愛」を土台とする、その理念を受け継ぎ、日本では30数年前に茨城県の筑波で始まり、私たちは20年前、東京に練馬キングス・ガーデンを開設しました。
 
「理念」というものは、いつまでも変わらずに普遍的なものですが、掲げているだけでは時間とともに風化してしまいます。何より、実践に生かされなければ意味がありません。
そのため私たちは、「理念を実践に生かす」ということにこだわっています。まず、職員それぞれが理念を理解し、実践し共有することを続けています。

例えば毎日のミーティング。共に理念を学ぶ時を持っています。ミーティングに出られないスタッフのためにテキスト化し、全員に配布し共有をしています。
また会議の場で、それぞれのスタッフから、理念の実践について発表する時を持っています。そうすると、理念の実践への活かし方がとても多様にあることに驚き、学ぶことがとても多くあります。理念に対する見え方が変わってくるというか、より立体的に迫ってくるような体験をします。

これこそ「理念」が生きている証拠であり、実践により磨かれ輝きが増す取り組みであると自負しています。
理念は普遍的であると共に、常に磨かれ進化をしていきます。そして、理念を磨くのはスタッフ一人ひとりなのです。


 
弱さを支え合うチームケア。
より良いチームワークのためには、互いが何によって繋がるかが問われます。
私たちは「理念」によって繋がります。

例えば、人の身体では目や足、目立たないけれど内臓、脳など、どれも大切で重要な役割を果たします。そして、それぞれが繋がり互いに連動し動くことで人として活動することができます。

チームも同じです。
スタッフは生まれも育ちも、性格や強みも弱みも異なります。しかしそれぞれの違いを認め合い、時には弱さを支え合い、補い合うことで、長年生きてこられた大きな存在であるお年寄りの、その方らしい生き方、日々の生活を支援できるのではないかと考えます。

スタッフ一人ひとり、皆、大切な存在で、誰一人としていなくても良いという人はいません。実は、人を支える人こそ、大切にされ、支えられる必要があるのです。
私たちは、スタッフが互いに支え合い、大切にされる組織を目指しています。




■自律型組織を目指す。
そして、チームケアの実現のために、私たちは自律型組織を目指します。2011年、私たちは介護甲子園で最優秀賞をいただきました。そこで発表した個浴の改革や、希望に沿った旅行への付き添い、また、看取りケアの取り組みなど、それらは現場のスタッフからの提案によるものがほとんどです。スタッフは「大切なことはすべて目の前のお年寄りが教えてくださった」と口ぐちに言います。

より良いケアのためには、その方が何に困り、何を望んでいらっしゃるのか、そのためにどうすれば良いのか、常に考え、提案し実践していく力が必要です。その繰り返しによって、その方にとっての「あたり前の生活」を支えることができるのです。私たちはケアの現場を大切にし、一人ひとりのスタッフからの提案を尊重し、引き続きより良いケアへの改革に取り組んでいきます。

そんなことが面白い、やりがいがあると感じる方と一緒に働きたいと思っています。ぜひ、当法人の見学説明会においでください。理念について説明し、実践へとどう生かしているのか、しっかりとお伝えいたします。
そして、当法人の理念や方針をよく知っていただいた上で、共に働く場として選んでいただけたら幸いです。