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元東京都職員が立ち上げた ”日本初のウェルフェアトレード花屋さん” とは!?

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光枝 茉莉子

一般社団法人アプローズ 代表理事
 

 

2014年4月設立。フラワーアレンジメント事業を行う東京都指定障害福祉サービス事業所(就労継続支援B型)。店舗を持たないアトリエスタイルで注文に応じたオーダーメイド花束の販売、ショールームやショップのディスプレイ、パーティやイベントなどの会場装花を行う。個人・企業からのオーダーのほか、首相公邸の生け込みも担当。2015年には、商品配達の車両購入のために朝日新聞社のクラウドファンディングサイトで600万円近くの寄付を集めることに成功し、新しい福祉事業所運営のあり方として注目を集める。



アプローズを立ち上げたきっかけを教えてください。
就労支援事業としての、モデルを作りたかったんです。以前まで東京都の福祉保健局で働いていて、障害者の工賃アップを推進する事業を担当していたのですが、そこでいろいろな事業所を見てきて、自分の中で「もっとこうしたらいいのに」という感情が芽生えてきました。都の職員となると出来ることも限られてしまうので、高い収益モデルを実現する事業所を作るために、自分で法人を立ち上げました。 


就労支援ってどういう事業なんですか?

まず、就労支援にはA型とB型があります。A型は施設と利用者さんが雇用契約を結ぶので、最低賃金以上の給与をお支払いします。B型は、重い障害のある方が通っていて、仕事の能力もA型の方に比べると低くなってしまうので、事業所毎に独自に定めた水準で工賃が支払われるんです。雇用契約ではなく、サービス利用者として登録します。 


就労支援の現状について教えてください。

東京都を例にするとB型事業所の数は約800で、月額平均工賃が約14000円代です。全国のサラリーマンの平均月収の約20分の1なんです。下請け作業などの仕事の単価も低く、自主製品を作っても売れなかったり。実際、利用者さんがいることで補助金が出て運営が成り立つので、工賃をあげるための取り組みを積極的にしている事業所も少ないのが現状です。

 

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アプローズが目指しているモデル事業はどういったものですか?
仕事は楽しいものであって欲しい、というのが第一ですね。いろいろな事業所を見てきましたが、毎日箱を折ったり、封入したりしているところが多くて、どうも利用者さんも職員さんもあんまり楽しそうに働いていないなと。

福祉作業所って、どうしても世間的に暗いイメージが定着してしまっているので、そこを突き抜けるものが作りたかったんです。仕事にワクワクできて、雰囲気も明るくて、世の中の人にも広く知られ、喜んでもらえる仕事でありたいですね。 


たしかに青山(東京)でお花を扱う事業所ってワクワクしますね。

実際、「青山だから」という理由でおしゃれをして通ってきてくれる方もいます。ほとんど家から出なかった方が、通い始めたことでおしゃれに目覚めたり。青山を選んだ理由は、福祉っぽくないことをしたかったし、みんなが通いたい!という魅力のある場所でやりたかったんです。 

お花も、もともと決めていたわけではなく、自分の中での理想的な事業所像をあれこれ考えていた時に突然「花だ!」って思いついたんですよね。(笑) 


アプローズの今後の展開は?

花の生産・路面店は視野に入れています。今はお花を市場で買っているんですけど、生産部分も障害を持っている人が育てているところで買いたいんです。自分たちの畑を持つというよりは、お花の農家さんも高齢化が進んでいるので、その地域に住んでいる障害者の方が働くことで、福祉の連携をとりたいなと。 将来的に、南青山の近くに、お花の路面店も出したいと思っています。

あとは、この就労支援のモデルがどんどん真似されて広がっていってほしいです。
実際に、ここをはじめてからある福祉法人さんが訪ねてきて「うちの事業所でもお花を使った就労支援をやりたい」という相談を受けたんですが、それは嬉しかったですね。全国のお花屋さんからも事業ノウハウについて、お問い合わせをいただいています。


 

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若者へのメッセージをお願いします。
「人のために何かがしたい」と思っている人が多い若い世代だからこそ、その選択肢の一つとして福祉は十分にあり得ると思っています。自分がやっていることが絶対に誰かの役に立つ、それって福祉の最大の魅力なんですよね。 

理想と現実のギャップはもちろんあるけど、少しずつ理想を追いかけていって、そこに追いついたらまた新しい目標を立てればいい。常に前進感も味わえますよ! 


最後に、人生のテーマを教えてください。

「思考は、現実化する。」
法人名のアプローズは青いバラの名前が由来なんですけど、花言葉が「夢は叶う。」なんです。もともとバラって青い遺伝子がなくて、研究者の方が研究に研究を重ねて完成させたことから、この花言葉がついたんですよね。

私も、自分の夢や利用者さんたちの夢を叶えるためにこの名前をつけました。強く願って行動すれば、できないことはないと思っているので、これからも夢を描いていきたいです。


 
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